神奈川県・大雄山に残る天狗伝説――人々が畏れた霊力の正体
2025.09.20
神奈川県南足柄市にそびえる大雄山は、古くから天狗が住むと伝えられる神秘的な山です。
大雄山最乗寺を中心に広がるこの地は、美しい自然と歴史ある霊場が調和し、多くの参拝者や登山者を魅了しています。
◇天狗の畏れざる力の背景
天狗の「畏れざる力」は、古代中国の流星現象への畏怖に由来します。
中国では大きな流星や爆音を伴う現象が強大で恐ろしい存在とされ、不吉な前兆と見なされました。
日本ではこの天狗が山岳信仰や修験道と結びつき、神秘的で力強い山の守護者として崇められるようになりました。
◇天狗の持つ力
天狗は古くから超自然的な存在とされ、さまざまな不思議な力を持つと信じられてきました。
代表的なのは、空を自由に飛ぶ力で、翼や羽団扇(うちは)を使って自在に空中を移動するとされています。
また、変幻自在の能力もあり、姿を隠したり別のものに化けたりする術を持つともいわれています。
さらに、霊的な守護力も天狗の大きな特徴です。修験道や山岳信仰と結びつき、寺院や山を守る存在として崇められ、悪を祓い、修行者を導く神秘的な力を発揮すると信じられています。
神奈川県・大雄山最乗寺は、1394年に了庵慧明禅師によって開かれ、弟子の道了尊者が五百人力の力で建立を成し遂げたと伝えられています。
師の死後、道了尊者は天狗に化身し、寺と人々を守る存在に。その伝説にちなんで作られたのが、村上商店の「天狗せんべい」。歴史と素朴な味わいが魅力のお土産です。
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